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特措法を読み解く

平成27年5月26日から完全施行された「空き家等対策の推進に関する特別措置法」ですが、空き家の所有者はもとより空き家に携わる仕事をしている我々にとっても分かりずらい内容だと思います
しかしこの問題は所有者の方にとっては緊急性もあり金銭面での負担を伴う場合もありますので少しでもわかりやすく読み解いていきたいと思います。

第13条 市町村は、空き家等及び空き家等の跡地(土地を販売し、又は賃貸する事業を行う者が販売し、又は賃貸するために所有し、又は管理するものを除く)に関する情報の提供その他これらの活用のために必要な対策を講ずるよう努めるものとする。

Q56:第13条の趣旨は何か。

A56:1空き家等や空き家等の除却後に空き地となった跡地(※)の中には、そのまま放置するよりも地域の地域資源として利活用を図っていく方が適当なものがある。

(※なお、空き家等ではない通常の居宅を除去した後の単なる「空き地」は、本条の「空き家等の跡地」に入らない。)

すなわち、所有者等の高齢化や死亡により空き住居を撤去した後も利用用途がないままに放置されている跡地や、所有者等の経済的事情、遠隔地居住等により利用されずに放置されている空き家等の中には、地域交流、地域活性化、福祉サービス等の場として活用する観点から、所有者等以外の者による利活用によってさらに有効な価値を生み出せるものがある。

 例えば、

・地域の集会所、井戸端交流サロン、漁業集落等の狭隘な地区における駐車場としての活用
・古民家の空き家等を利用した定住促進施設又は農村宿泊体験施設としての活用
・空き店舗や空き蔵を利用した街中の住民や訪問客の交流施設としての活用

などが考えられる。

2そこで、そのような地域資源としての空き家等やその跡地を、市町村が地域活性化や過疎地域における定住促進策の一環として利活用を図っていく観点から、そのための情報提供等の必要な対策を講ずるように努めることを本条で規定した。

具体的には、例えば、

・「空き家バンク」などとして、空き家等の情報を登録・集積し、都市からの移住希望者、二地域居住希望者に対して空き家を紹介すること
・地域交流・活性化のための地域住民の活動拠点やサロンとしての活用、福祉サービス等の場として活用、また、郷土の映画監督等の記念館としての活用をおこなうため、市町村が自ら空き家等の所有者等より当該空き家等を取得すること
・空き家等の活用のための改修等への補助や空き家等改修後の古民家民宿の新規開業の際の補助をすること等を想定している