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相続放棄が増加する中での空き家問題

近年、不動産や預貯金、借金などプラス、マイナスどちらの遺産も受け継がない「相続放棄」が増加していて、2022年は全国の家庭裁判所で過去最多の26万497件が受理されたそうです。
これが今後の空き家問題に大きな影響を与えることは間違いありません。
特に、40代以上のみなさんにとって、この問題は避けて通れないものとなっています。
 相続放棄の増加がどのように空き家問題につながっているか、そしてその影響について解説します。

1. 相続放棄とは何か?
相続放棄とは、相続人が不動産や預貯金など、被相続人の財産についてすべての相続の権利を放棄することです。最近では、この相続放棄が急速に増加しています。親族間での相続争いや、相続財産の負債リスク回避などが背景にあります。

2. 相続放棄の増加がもたらす影響
相続放棄の増加は、地域社会に深刻な影響を及ぼしています。放置された家屋は空き家となり、その後放置された空き家は地域の景観を損なうだけでなく、治安や衛生面での問題を引き起こします。

3. 相続放棄の背景にある要因
生活スタイルの変化や経済的な理由から、相続放棄が増加しています。とくに、地元を離れている子供が実家を相続する際、維持費や固定資産税の負担を嫌って実家の相続を放棄することが多いようです。

4. 空き家問題への解決策
空き家問題に対処するためには、地域社会と政府の連携が必要不可欠です。去年の法改正で、「相続放棄した実家の管理義務については、放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているひとが自分の家と同じように管理すること」となっていますが、このあたりの解釈は難しいところです。
国土交通省の通達では、占有者に当たるか否かの判断は、個別具体の事案ごとに判断が必要ですが、例えば 対象の家屋に占有者自身の家財や荷物等を保管している場合や、対象となる家屋の鍵 を保有している場合には、占有者に当たる可能性があるとされています。
今後、空き家の放置を防ぐためには、実家を相続して活用したくなるような施策や、実家を含めた二拠点生活がしやすい環境づくりがこれから大事になってくるとおもいます。